健康は歯から!歯の定期検査していますか?骨粗鬆症治療前に歯科受診は必須!子供の歯科医選びは慎重に!

みなさんは歯科に定期的に行っていますか?

数年前までは全く行っていませんでした。

今は3カ月毎に通院しています!

歯科受診から足が遠のくあなた向けです。

そしてお子さんの歯科受診も気を付けましょう!

6月4日は虫歯予防デー(6/4追加しました)

現在「歯と口の健康習慣」は6月4日より1週間です。その制定まではいろいろあったようです。

厚生労働省、文部科学省、日本歯科医師会、日本学校歯科医会が実施している週間です。

1928年(昭和3年)から1938年(昭和13年)まで日本歯科医師会が、「6(む)4(し)」にちなんで6月4日に「虫歯予防デー」を実施していました。1939年(昭和14年)から1941年(昭和16年)まで「護歯日」、1942年(昭和17年)に「健民ムシ歯予防運動」としていましたが、1943年から1947年までは中止されていました。しかし、1949年(昭和24年)、これを復活させる形で「口腔衛生週間」が制定されました。1952年(昭和27年)に「口腔衛生強調運動」、1956年(昭和31年)に再度「口腔衛生週間」に名称を変更し、1958年(昭和33年)から2012年(平成24年)まで「歯の衛生週間」、そして2013年(平成25年)より「歯と口の健康週間」になっています。

https://www.jda.or.jp/enlightenment/poster/

日本歯科学会よりポスターを転載します。(https://www.jda.or.jp/enlightenment/poster/

このポスターの通り、歯を見せて生活できるように健康な歯を守りたいですね。

自分の虫歯遍歴

まず自分のことになりますが、小学校低学年の頃から虫歯で歯科通院していました。後述しますが歯の矯正が終わったときが一番多くの虫歯を抱えました。もともと通っていた歯科医院は友人のお父さんがされていましたが、そこのご家庭が離婚されたので行きくくなり、転医しました。転医のタイミングで虫歯が複数見つかり、前の歯科はちゃんと診てなかったのかしら?と不信感を抱きました。

矯正の落とし穴

歯並びが悪くて小学校の頃に矯正歯科に通っていました。歯並びはよくなったのですが、器具をつける場所では歯磨きしにくくなって、矯正器具が外れてから歯科受診したところ複数の齲歯が見つかって、治療をしました。

親知らずの抜歯トラブル

矯正では親知らずが斜めに生え、あごが小さい場合と歯並びが悪くなるので親知らずが生える前から抜きましょうといわれていました。かかっていた大学病院の矯正歯科で下の歯の1本目を抜去してもらったとき、担当は若い先生でなかなか抜歯できない上に抜歯後に化膿してしましい、化膿のための処置のために通院が必要でした。

もうここでは抜歯されたくないと思い、母の友人のつてで別の市中病院の歯科でベテランおじいさん歯科医に反対側の下の親知らずの抜歯をしてもらいました。あまり痛くない、あまり腫れない、化膿もしないと、術者でこうも違うものかと実感しました。

上の親知らずは近医のクリニックで抜いてもらいましたが、こちらも問題ありませんでした。教訓としては親知らずの下の歯を抜くとき、かつ大学の若い先生には注意と思いました。

1日3回歯磨き、デンタルフロス使用は成人後

小中高、大学と歯磨きは通学中は1日2回となっていました。就職後に昼食後も当直の日も食後は歯磨きをしないと気持ち悪いという意識になりました。

その後結婚後に自分の体のメンテナンスをしないとと目覚め、近くの歯科を受診。デンタルフロスや歯間ブラシが必要と言われて買い、日々の日課になりました。

歯石ができやすいので3カ月に1回の通院頻度と言われていましたが、子どもの出産で1年ほどあいてしまって、転居をきっかけに子どもと同じ歯科へ転医しました。久しぶりに受診して虫歯が3本と言われてびっくり!これまでお菓子系は遠ざかっていましたが、転職して午後はおやつをつまむ生活で虫歯ができやすかったのかもしれません。

いまは3カ月に1回通院を守っています。

子どもはフッ素、デンタルフロス

子どもが1歳半検診ではじめて歯科検診がありました。そこで歯の間隔が狭いので1日1回デンタルフロスを使用するように指導を受け、1日1回はデンタルフロスを使っています。

上の子どもは歯科受診が遅くなってしまいましたが4歳からシーラント、フッ素塗布、下の子どもは3歳からフッ素塗布をしてもらい3カ月毎の通院を心がけています。

幼児用のフロスがありますが、先日歯科で味付きのフロスで掃除を受けて子供が気にったので早速探して購入しています。味が6種類あり、色も6色なので結構楽しんでいますよ。、

デンタルフロス使っていますか?

通常歯磨きだけでは歯の間に磨き残しが出てしまいます。

デンタルフロスを使用する歯間部清掃というのは大人になって初めて知ったものの、今は子どもが1歳からしています。データ(下図)としても幼児は検診指導の賜物なのでしょうが、成人も増えていますね。高齢では歯の隙間があいたり、義歯になって使用が減るのかなと思いました。

デンタルフロスや歯間ブラシを用いた歯間部清掃を行っている者の割合を男女別にみると、全ての年代で女性の方が高く、とくに40~70代 の女性は、5割以上が歯間部清掃を行っていた。(図の転載)

https://www.mhlw.go.jp/content/10801000/000779831.pdf

全身麻酔前の歯科受診

話は変わりますが、全身麻酔を受ける際に麻酔科診察がありますが、歯の確認も受けると思います。

というのも、気管内挿管をする場合には動揺歯があると脱落したり折れる可能性があるのです。脱落し誤嚥でもしたら大変です。麻酔科から歯科口腔外科受診を勧められ、手術までに歯の処置をする場合もあります。

入院患者さんの歯の脱落

たまにあるのが入院中の高齢患者さんの歯が動揺歯が脱落したり、見た目動揺歯でなくても脱落することもあります。その場合はそのまま数日で自然排出することもあれば、とがった金属器具の場合は消化管損傷をする可能性がありレントゲンをとってフォローをします。

先日患者さんの歯が脱落したときは歯科受診をして、他の歯の脱落のリスクはないものの、開口制限があるため口腔内を清潔が必要とのことでした。歯科衛生士さんに定期的に介入してもらうとなりました。

骨粗鬆症の治療前の歯科受診の勧め

皆さんの中には骨粗鬆症で何か内服や注射をしている方はいませんか?薬の種類によっては虫歯がないか、治療が必要ではないか歯科受診を推奨される場合があります。

どんな薬か?ビスフォスフォネート製剤(BP剤)、抗RANKLモノクローナル抗体(デノスマブ)という骨粗鬆症の薬です。これらの薬の使用中の歯科処置をすることで、顎骨壊死というあごの骨が炎症を起こして口腔内に骨が露出したり、強い痛みが出たりする副作用があります。起こるとなかなか厄介です。

そのため服用前に歯科処置が必要がないかを歯科受診してみてもらう必要があります。もし薬投与中に歯科処置が必要ならば場合には休薬期間をとり、再開も歯科医からOKが出てからと慎重さが必要と考えていました。

ただ最近は顎骨壊死検討委員会より2023年「休薬の有用性を示すエビデンスはなく「抜歯時に ARA を休薬しないことを提案する(弱く推奨する)」」(ARAはビスホスホネート薬などの骨吸収薬のこと)(https://www.jsoms.or.jp/medical/pdf/2023/0217_1.pdf)と発表されており、必ずしも抜歯前後の休薬は必要ではなくなっています。

歯周病の増加

定期健診では歯周病の有無をチェックされます。今のところ自分は大丈夫でしたが、あなたは診てもらっていますか?

進行した歯周病を有する者(4mm以上の歯周ポケットを有する者)の割合は、平成11年から平成23年までは減少傾向にあったが、平成28年調査では,いずれの年齢階級においても増加している。 一方、高齢者では増加傾向にあり、特に75歳以上で顕著である。

歯周病が原因で歯を抜くに至ったケースは、15歳未満からみられ、25~29歳で約3%、35~39歳では約
12%、40~44歳では約24%みられる。
50~54歳までは、う蝕が原因で抜歯に至ったケースの割合が歯周病より多い。
55歳以降の各年齢層においては、歯周病が原因で歯を抜くに至ったケースが多くを占めている。

https://www.mhlw.go.jp/content/10801000/000779831.pdf

下記図転載(https://www.mhlw.go.jp/content/10804000/001112405.pdf

歯周病と病気

近年、歯の健康は身体の健康にも重要とわかってきました。昔は歯周病なんて歯磨きすればいいでしょという存在だったのが、歯周病があるなら対応しないと、ならないようにしようという動きです。私の専門である慢性腎臓病ともかかわります。特に糖尿病との関係を聞きますね。

また歯科処置により一過性の菌血症が生じます。特に人工弁術後,感染性心内膜炎の既往などでは歯科処置後に感染性心内膜炎のリスクが高くなります。

そのため心臓の病気の方には抜歯などの菌血症を誘発する歯科治療の術前には予防的抗菌薬投与を推奨する (https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/02/JCS2017_nakatani_h.pdfより引用、図の転載)

体の健康にばかり目がいきますが、今後は歯の健康も一緒に考えていかないといけません。前よりも歯周病対策は増え、意識が向いてきていると思います。

子どもの虫歯処置後に死亡事件

2017年に虫歯治療で麻酔剤投与後に亡くなった2歳の女の子の事件がありました。死因は急性リドカイン(麻酔剤)中毒による低酸素脳症とのことでした。

この事件について最近、麻酔処置が必要な歯がなかったというニュースがでてきました。( https://news.yahoo.co.jp/articles/295d65c2f3da8d6fc5d46553ecaa0386b53f4cb4

亡くなったあと開示された歯科医院作成のカルテ。両親は、16本のうち14本がむし歯とされていたことを初めて知りました。異変が起きたのは一度に5本の歯を治療した4回目。歯科医師は初めて局所麻酔薬「リドカイン」を使用し、歯を削る治療をしました。 しかし、亡くなったあと叶愛ちゃんを司法解剖した池田典昭医師は、「削ったような痕は、ほとんどなかった」と証言しました。

小児の場合はさらに利益が大きくなる構造があります。6歳未満の場合、歯を削る治療の診療報酬は大人の1.5倍になるのです。

https://www.asahi.com/articles/ASQ3T5KJGQ3TTIPE013.html

のちにこの見解については日本小児歯科学会から反対意見がでていますので鵜呑みにはできないのだと思いますが、14本も虫歯というのは嘘くさいですし、単純な疑問として虫歯治療をいっぺんに5本もするでしょうか。そして子どもへの麻酔はリスクですが、もしその麻酔が必要でなかったのに麻酔で亡くなるとは、親御さんも二重の意味でつらいことだと思います。

その担当をした歯科医の力量にも寄るのでしょうが、自分の子も虫歯が1本あるものの、3カ月毎の経過観察で悪化がないがのチェックのみで幸いすんでいます。

怖いのが虫歯の処置、麻酔処置と担当した医師の判断で決まり、説明を受けると親としてはお願いする流れになってしまいます。今回のケースでは搬送が遅れていますので、異常事態の場合にはすぐにどうするかの適切な判断も重要です。麻酔処置が必要な場合もあるのでしょうが、小児領域での過剰な歯科治療が問題視はされています。

乱立する歯科クリニックと小児を診れる歯科

駅前、駅近をGoogle Mapで「歯科」検索すると多数ヒットしますよね。

2022年歯科診療所は67755件 (https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/iryosd/22/dl/02sisetu04.pdf より)と少し減少しています。同年のコンビニが5万7千件弱であり、以前からいわれていましたが今も歯科診療所はコンビニより多い!のです。

多い中での競争で予防歯科に力を入れたり、矯正歯科、治療法に特色を出していると思います。特に小児対応を売りにしている歯科は内装が子ども向きで、歯科医も歯科衛生士さんも手馴れています。

子どもの歯科医院についてはご近所のナースママさんより情報を仕入れて決めました。事件のこともありますが過剰な歯科治療を施そうとする医師もいる一方で、虫歯予防に取り組み、熱心に見てくださる歯科医師もいます。

いまの歯科は子どもが行くのを楽しみにしているのでありがたい存在です。大人も受診OKとのことで、同じ歯科にお世話になっています。

女医ママ
くまさん
女医ママ くまさん

歯科に定期通院して歯の健康を守る意識が自分にも出てきています。

矯正の影響で虫歯になってしまった歯が多いので、この歯を長く生かしたいものと願っています。

子どもの歯も健康も守るのは親ですから、自分の歯と家族の歯に気を付けていきたいと思います。

歯のつながりで→医師は歯科診療ができるのか?医師の応召義務について~市立敦賀病院の歯科に関わる医療事故から~

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