たばこ問題:医者がタバコ吸っている?そして禁煙に踏み切れない患者さんたち 禁煙一択!

女医ママ
くまさん
女医ママ くまさん

あなたは愛煙家ですか?私は嫌煙家です。

歩きたばこの方がいると回避、お店は絶対禁煙を選びます。

愛煙家には耳が痛い話になりますが、今回は病院とタバコに関わる話。愛煙、嫌煙双方の方に見ていただきたいです。

タバコが吸える場所は?制限されています

昔は新幹線も喫煙できる車両があって、その喫煙の車両の前後も臭うので避けていました。あちこちで自由に喫煙ができていましたね。それが2019-2020年にかけて喫煙できる場所が制限されるようになりました。

「健康増進法の一部を改正する法律」 

2019年7月1日から「学校・病院・児童福祉施設等・行政機関の庁舎等」では敷地内が禁煙となっています。

2020年4月1日からは全面施行となり、学校・病院・児童福祉施設等・行政機関の庁舎等以外の多数の人が利用する様々な施設が原則屋内禁煙となりました。

施設によっては基準を満たした専用の喫煙室がある場合もあります。また、学校・病院・児童福祉施設、行政機関、バス・航空機などは、敷地内禁煙で、喫煙室を設けることもできません

政府広報オンライン https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201907/2.html

タバコ屋さんの敷地内は喫煙OKで灰皿が設置されているので、ここで吸っている方多いですよね。

タバコ屋さん、駅前の喫煙所、ホテルなどの喫煙所、周囲はタバコ臭で遠ざかりたいスポットです。

病院内は全館禁煙なはずだが臭うタバコ臭

そこで困ったのがこれまでタバコを手放さなかった面々です。自分が大学に入ったときには全面禁煙になっているはずでしたが、休憩と称してどこかにいって吸ってきたなという臭いをさせているドクターの面々がおりました。

本人は気づかれないと思っているのか?衣類に臭いが付いているのでわかるのです。

その後も「休憩~」と数名でどこかに消えるドクターがいるので、まだどこかで吸っているのでしょう。さすがに院内ではなく周辺の公園か、タバコ屋さんなのか、さすがに白衣を脱いでいるとは思われます。

病院関係者は禁煙を!

学校や病院では禁煙ですから、愛煙者はどこでタバコを覚えるのでしょうか。

おそらく友人や親などからでしょうが、タバコは受動喫煙のことを考えても、自分にも他人、周囲への健康面ではマイナスしかありません。特に医学部生にはタバコを吸ってほしくないと思います。

たばこを吸ってみたいと思ったきっかけに関する回答から、家族、友人、周りの人がたばこを吸っていると、自分もたばこを吸いたいと思うようになることが読み取れました。

https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2022/0531/index.html
女医ママ
くまさん
女医ママ くまさん

病院関係者こそ、喫煙の健康障害を認識しているはずですので、特に医師については禁煙ありきではないのか?と強く思います。

隠れてタバコを吸う人たち

先日病院の関係者と話をしている際に、介護者の方などの中には休憩時間に病院の外に出てタバコを吸っているという情報を聞きました。患者さんに接する職業の人が、タバコを吸うことは倫理観としてもよくないと思います。

喫煙を見つけたら罰則をと提案してみましたが、ただでさえ労働力確保に大変な病院にとって今の労働者が辞めてしまうかも・・・と管理職は及び腰でした。

患者さんでタバコを隠し持っているケース

稀ですが患者さんでタバコやライターを隠し持っていることや、トイレで吸い殻が発見されるケースがあります。院内は全面禁煙ですし、禁煙を承知で入院されているはずです。没収ですが、そもそも持ち込みを辞めてほしいものです。吸える場所がないのですから。

結婚や妊娠をきっかけに禁煙できませんか?

もしあなたが喫煙者で結婚や、妊娠などのライフイベントがあった場合はここがやめ時です!

消費者庁のアンケートを転載します

保護者が喫煙する家庭の2割で、乳幼児がたばこや吸い殻を口に入れた又は入れそうになったことがある 

乳幼児が誤飲しそうになった割合は、加熱式たばこの方が高かった 

誤飲しそうになった年齢は0~2歳が多い 

3割近くの家庭でたばこや灰皿が乳幼児の手が届く所に置かれている 

約5割の保護者が乳幼児の前で喫煙している 

テーブルの上のたばこや灰皿にあった吸い殻を口にしている乳幼児が多い

https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_048
女医ママ
くまさん
女医ママ くまさん

あなたがたばこを吸う限りは子どもの誤飲の可能性がありますよ!

路上喫煙防止条例は居住地区ごと

規制については路上喫煙、歩きたばこ、ポイ捨てと3つに分かれていて全面禁止、一部禁止、努力義務とこれまた3段階です。地域でバラバラ。そして実際に路上喫煙禁止とされていても喫煙している人がまだまだいます。

さらにいうのであれば努力義務は無意味では?物は違いますが自転車のヘルメット着用の努力義務化されて、実行しているのは1割ほどど効力がないも同然です。

先日子どもを連れて行った公園でも歩きたばこのおじさん、そしてたばこの吸い殻が数本落ちていました。

まれに完全に火が消えてにいないポイ捨てたばこがあります。自分で消していますが、これ火事にもなりかねません。自分はルールを守ってという愛煙家の方も、人生を通して1回くらいはありえるのではないでしょうか?

女医ママ
くまさん
女医ママ くまさん

路上喫煙・吸い殻ポイ捨て・歩きたばこを全面禁止にしてほしい!

紙タバコより加熱タバコならいいのか?電子タバコの方がまし?

非喫煙者の方でも、アイコスの名前を耳にしませんか?

アイコスは加熱式たばこの1つです。加熱式たばこはニコチンは従来の紙タバコと同じくらい、そして製品は色も種類も豊富でオシャレ感も出ています。若者では加熱式たばこが増えていそうです。

加熱式たばこは、喫煙者の20%以上が使用しています。中でも、若い喫煙者では加熱式たばこを使用する人が多く、20~30代では男性で約40%、女性で約50%に達しています。

https://ganjoho.jp/public/pre_scr/cause_prevention/smoking/tobacco04.html

電子たばことは、専用カートリッジ内の液体を加熱して煙霧を発生させ、それを使用者が吸入するために使われる製品 

加熱式たばこは、たばこ葉やたばこ葉を用いた加工品を、燃焼させず、専用機器を用いて電気で加熱することで煙を発生させるもの

https://www.mhlw.go.jp/content/000623066.pdf

実際には有害物質であるタールなどの発がん性物質を軽減できるだけであり、依存性の高い「ニコチン」は従来の紙巻きタバコと同様に含まれていることを忘れてはいけません。

アイコスにことの最大の目的は、おもに受動喫煙となる大切な人や家族の健康被害を防ぐためであり、禁煙を目的とするのではあればアイコスではなく電子タバコのほうが効果的です。

https://healthy-vape.shop/column/detail.php?id=4

そしても自分自身も加熱タバコと電子タバコと混同していまっていましたが、電子タバコは別物でニコチンが入っていないのです。厳密には日本で発売されている電子タバコにはニコチンが入っていないので、たばことは定義されていません。

欧米などではニコチンを添加したリキッドが販売されており、確かにタバコ(「eシガレット」などと呼ばれる)そのもの。しかしニコチンを含んだリキッドの販売は日本では禁じられているので、日本で流通している「電子タバコ」=「VAPE」はノンニコチンで、「タバコ」ではない。むしろ、さまざまなフレーバーの蒸気を吸引するという用途で考えれば、「アロマ機器」と呼べるだろう。

「VAPE」に使用するリキッドの主成分は、食品添加物や薬品のベースに使われるプロピレングリコール(PG)と、植物性グリセリン(VG)を混合したものがほとんど。

https://kakakumag.com/hobby/?id=10918&lid=kmag_pc_10918_recommend_mid_p1_001

かといって電子タバコにも健康に影響を及ぼす可能性があり、積極的に勧めることはできません。

ニコチンの有無にかかわらず、電子たばこによっては、健康に影響を及ぼす可能性のあるホルムアルデヒド、アセトアルデヒドといった発がん性物質などを発生するものがあると報告されています。因果関係の有無を推定する科学的根拠はまだ不十分ですが、使用者本人にも周囲にも健康影響が生じうると考えられます。

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/tobacco/yt-059.html

(後日追加)また、電子タバコでも海外で販売されているニコチンを含んだリキッドを個人輸入して使用するケースもあるとのことです。

結論からいうと、紙タバコ、加熱式タバコ、電子タバコ、いずれも人体への悪影響が考えれるため禁煙一択ですよ。

禁煙できる?ニコチン依存で難しい場合は禁煙外来へ

長くタバコを吸っているとタバコに含まれるニコチン依存になっていきます。

吸煙で脳にニコチンが届き、ドパミンが放出され、それが多幸感を生んで、吸わないと満足が得られてなくなっていきます。禁煙するとニコチンが届かなくなり、イライラ・・・離脱症状が出てきます。

禁断症状は3~7日間くらいが強く、それを過ぎると緩和されていきます。この禁断症状の際にタバコを吸ってしまうと禁煙は失敗。

患者さん
患者さん

タバコ20本から10本に減らせたよ~

女医ママ
くまさん
女医ママ くまさん

うーん、ゼロになるといいですけどね

慢性腎臓病では喫煙がリスク

慢性腎臓病ではじめてかかる患者さんには注意事項をお話ししますが、原則禁煙しましょうとお話ししています。ただ実際に禁煙したという患者さん、残念ながらこれまで担当した患者さんにはいません。

患者さん
患者さん

どうしたら腎機能悪くならないでしょうか?食事ですか?

女医ママ
くまさん
女医ママ くまさん

煙草をかなり吸われていますよね。禁煙も改善につながる1つになりますよ。

患者さん
患者さん

・・・

とような会話、何度もしました。本数を数本減らしたりはされても禁煙に移る方、おりません・・・

喫煙は腎臓血管収縮に作用したり、血圧に作用したりとリスク因子となっていいます。

もちろん喫煙は喉頭がん、口腔咽頭がん、肺がん、膀胱がんなどの発がんリスクも高めます。自分と周囲の健康を意識するのであれば禁煙一択でしょう!

自分での禁煙ができない場合にはチャンピックス、ニコチンパッチなどを使用して禁煙をするべく禁煙外来を受診しましょう!(参照・わかりやすいです→https://square.umin.ac.jp/nosmoke/material/TS_ND.pdf )

女医ママ
くまさん
女医ママ くまさん

愛煙家の方、臭いだけでも煙たがられていますよ。自分では気づかないと思います。周りにどう思っているか?聞いてほしい。

親戚のヘビースモーカーのおじさん、いつもたばこを吸っている記憶。70代で喉頭がんとなり術後声が出なくなりました・・・本人はその結果を受けとめていますが家族は禁煙をしてほしかったと後悔していることでしょう。

耳にタコだとしてもこの話が禁煙のきっかけの1つになってほしいなとの嫌煙家からの願いです。

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