季節は二月。
スギ花粉が忍び寄ってきます。
晴れた日の自転車走行は気持ちいいいのですが鼻がムズムズ。
やつらが(花粉)がやってきた~とブルーな気持ちになります・・・
今回は花粉症を知らない方、花粉症初心者向けの話です。
花粉症の3種の神器といえば マスク、帽子、眼鏡 と防護系一式が多いようですね。私にとってはマスク、眼鏡、抗アレルギー薬が3点セット!
新型コロナウィルス感染症対策でマスクが当たり前に
以前は花粉症の時期にマスクをつけていくのは花粉症か風邪の2択でした。今は新型コロナウィルス感染症対策で予防的に電車内でつけている方は多いです。
新型コロナウィルス感染症対策で保護メガネも院内ではあり
新型コロナウィルス感染症予防にはマスクが当たり前ですが、目の粘膜からの感染もあるので眼鏡も有効です。
飛沫感染には通常の眼鏡ですと、あいている上下左右から入ってくる可能性があるので、目の周りを覆う保護ゴーグル、保護メガネがよいというので当時病院側からの提供もありましたが、バイト先などの自分用に3つほど購入していました。
保護メガネはもともと花粉症用としても使用されているので、自動的に花粉症対策に保護メガネが加わりました。
保護メガネはサイズが合わないのか1日中かけているとこめかみが痛くなったり弊害がありましたが、ユニクロの花粉症用メガネはそれがなかったので今も愛用しています。
何が言いたいかというと、新型コロナウィルス感染対策にもなるので1つ花粉症眼鏡を常備しておくとよいでしょう!
抗アレルギー薬は眠気がでるタイプあり!運転注意、禁止、確認しましょう!
抗アレルギー薬としてアトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎持ちのため、抗ヒスタミン薬 商品名アレグラ(一般名:フェキソフェナジン塩酸塩)一強!で従来から内服できるように処方してもらっていました。いつでも手持ちが十分あります。こちら、効果は弱いのですが眠くならない利点!運転も可能です。
ある日の外来で~
花粉症で薬が欲しいです。
はい、わかりました。ちなみに運転したりはしますか?
運転はたまにします。
薬によって運転注意、禁止の眠くなるものがあるので、眠くならないタイプを処方しますね。
2017年に芸人さんが花粉症の薬と睡眠薬を内服した後の運転で事故となっていました。3剤も眠気になるものを内服しているので当然運転禁止ですよね。このとき2剤の眠剤と1剤の抗アレルギー薬となっておりますが、そうアレルギー薬も眠気を誘うものが多いのです。アレジオン(一般名;エピナスチン)は運転注意ですが、他に運転禁止の薬剤もあります。
運転前に服用していたのは、睡眠導入薬の「ベルソムラ20ミリグラム」、「レンドルミンD錠0.25ミリグラム」を1錠ずつ、アレルギー薬の「アレジオン錠20ミリグラム」を2錠だと説明。1ヶ月前からアレルギー症状に悩み、病院から処方されたもので、今回初めて服用したという。
医師からは運転前の服用は控えるよう指導されていたことも明かした
https://www.oricon.co.jp/news/2092405/full/
運転注意や禁止の薬を飲んでも眠くなりません!という患者さんもいますが、私が以前内服したときアレロック<ジルテックともに眠くて眠くて、効き目はありますが仕事中も眠かったのです。
運転しなくても日常生活に支障がでる可能性もあるので、はじめは運転もしなくて1日ゆっくり過ごす日に内服するように。眠気がなければ日常的に使用してもよいのですが、受験生や仕事中に注意力が落ちる場合には避けるようにしましょう。
運転可能とされるのはアレグラ(一般名:フェキソフェナジン)、ビラノア(ビラスチン)、クラリチン(ロタラジン)あたりですよ。尚、眠気の副作用は数パーセントにはあるので全くないとは思わないようにしましょう。
内服ではなく、症状に応じて点眼薬(目のかゆみへ)や点鼻薬(鼻汁へ)を使う手もあります。
医師からも運転しないですか?と聞かれてから処方を受けると思いますが、運転しないとしても眠気が出る可能性がありますのでどのタイプの薬をお願いするか自分でも気を付けておきましょう。わかっているときには自ら、●●をお願いします、点鼻薬もお願いしますと主治医に伝えましょう!
元凶のスギは減らせないの?→林野庁が回答しています
戦後の人工林計画としてスギが樹木され、花粉症の原因メインのスギ花粉を招いています。伐採自体も費用の点やCO2吸収メリットもあり進んでいません。林野庁HPに情報が啓されており、一部引用します。
戦中・戦後は物資不足で、住宅建築などに伴う用材需要の増大により、天然林を人工林に転換する拡大造林への要請が高まりました。
我が国の固有樹種で加工しやすく、幅広い用途に使えるスギが好んで植えられていきました。結果として、現在では森林の約4割が人工林で、人工林の約4割がスギ人工林となっています。スギ花粉症は、国民の約4割が罹患しているとも言われ、社会的・経済的にも大きな影響を及ぼしていることから、政府を挙げて対応すべき重大な課題です。
林野庁では花粉発生源対策として、
(ア)花粉を飛散させるスギ人工林の伐採・利用と植替えの促進
(イ)花粉の少ない苗木の供給拡大(ウ)花粉飛散抑制技術の開発
を進めています。花粉発生源となるスギの人工林について、「伐って、使って、植えて、育てる」といった森林資源の循環利用を推進し、花粉の少ない多様で健全な森林へ転換していきます。
林野庁 https://www.rinya.maff.go.jp/j/sin_riyou/kafun/qanda.html
元凶がすぐになくならないので、これまで通り対策を重ねていきましょう。
花粉症がほとんどない地域もある
スギ花粉はスギの飛散量で変わりますので、日本全国一律花粉症が起きているわけではありません。スギを逃れるためには北海道や沖縄がいいのと飛躍するのもどうかと思いますが、悩まなくていいところもあるのですね。もちろん花粉症はスギ花粉以外にもあるので沖縄、北海道でも花粉症はあります。
スギ林の面積は全国の森林の18%、国土の12%を占めています。このためか花粉症の患者さんの約70%はスギ花粉が原因です。しかし花粉量には地域差があり、森林面積に対する比率では九州、東北、四国で高くなっています。北海道にはスギ花粉飛散は極めて少なく、沖縄にはスギが全く生息しません。関東・東海地方ではスギ花粉症患者が多く見られます。ヒノキ科花粉症も見られますが、スギの人工林がより多いのでスギ花粉が多く飛散します。関西ではスギとヒノキ科の植林面積はほぼ等しいですが、今のところヒノキ科は幼齢林が多く、東日本よりヒノキ飛散の割合が多いと考えられています。
厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/ookubo.html#:~:text=%E3%82%B9%E3%82%AE%E6%9E%97%E3%81%AE%E9%9D%A2%E7%A9%8D%E3%81%AF,%E3%81%8C%E5%85%A8%E3%81%8F%E7%94%9F%E6%81%AF%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%9B%E3%82%93%E3%80%82
避暑地ならぬ避粉地へ
花粉症を避けて避粉地のランキングを紹介されていす記事がありました。宮古島(沖縄)、釧路(北海道)、草津(群馬)ではスギ、ヒノキが少なくて悩まされないようです。 記事詳細→ https://travel.navitime.com/ja/area/jp/guide/NTJmat1125/#:~:text=%E3%80%90%E7%AC%AC1%E4%BD%8D%E3%80%91%E5%AE%AE%E5%8F%A4%E5%B3%B6%EF%BD%9C%E6%B2%96%E7%B8%84,-%E5%AE%AE%E5%8F%A4%E5%B3%B6&text=%E4%BA%9C%E7%86%B1%E5%B8%AF%E3%81%A7%E3%81%82%E3%82%8B%E6%B2%96%E7%B8%84%E7%9C%8C,%E4%BA%BA%E3%81%AB%E3%81%A8%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%AE%E3%82%AA%E3%82%A2%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82
根本治療としての減感作療法 皮下注射、舌下療法
症状が強くてお困りの場合には原因となるアレルゲンを直接体に取り込んで慣らすという減感作療法があります。
皮下注射、舌下療法とありますが、自分自身が受けたリ、治療として関与したことがありませんので今回のブログでは名前だけの紹介にします。専門科に相談をお願いします。
スギ以外にはブタクサなど 1年いろいろ・・・
代表のスギ・ヒノキ花粉は2~5月くらい、9月にはブタクサ花粉と、花粉症はオールシーズンあります。( https://www.ssp.co.jp/alesion/hayfever/calendar/ より図を転載)
ですのでスギ花粉症の方があるときからイネ科やブタクサ、ヨモギにも反応して年がら年中花粉症状態ということもあります。
そして侮れないのが花粉症と関連した食物アレルギーです。ハンノキ属の花粉症の方はバラ科の果物などに口腔アレルギー症候群を起こすことがあります。一定の果物を食べるときに喉がイガイガしたりしませんか?詳しくは→花粉症と食物アレルギーの口腔アレルギー症候群、花粉-食物アレルギー症候群~山梨県給食のビワによるアレルギー事件~
個人個人の花粉症撲滅
スギを克服しても他のアレルゲンもあるので、年がら年中闘う方もいることでしょう。ひどいときは鼻汁、くしゃみで仕事がままならない!発症するとその気持ちがよくわかると思います。
元凶を断つことが難しい中では防護力を増すしか道はありません。帽子、マスク、保護メガネの服装、外出から戻ってきたらコートについている花粉を払ってから家に入る、うがい手洗いと忘れずにやっていきましょう。外見上、おしゃれではないのですが・・・
花粉症と関連した食物アレルギーについて→花粉症と食物アレルギーの口腔アレルギー症候群、花粉-食物アレルギー症候群~山梨県給食のビワによるアレルギー事件~
[…] 花粉症に関連して→花粉症との闘い 3種の神器紹介と抗アレルギー薬の眠気に注意! […]