追悼 ちびまるこちゃん(TARAKOさん) 有名人の病気はその病気を知るきっかけになります!

ちびまるこちゃんアニメも漫画も大好きでした!

先日ちびまるこちゃんの声優さん TARAKOさん(63歳)が逝去されました。このブログではさくらももこさんのエッセイのことを出すことがありましたが、子供の頃から好きでした。自分が小学生の頃、ちびまるこちゃんの漫画を姉に借りて読んでから新刊がでるとすぐに買って読み、その後の待望のアニメ開始時から視聴(高校生まで)、おどるポンポコリン世代です。

TARAKOさん=ちびまるこちゃんであり、「わたしゃ~」と小学生らしからぬ口癖はTARAKOさんの声で聴くと妙にセリフが耳になじみました。CMでTARAKOさんの声がでるとちびまるこちゃん!と反応していました。その懐かしい声でこれまでTVで聞けた声が聴けなくなってしますのが残念でなりません。

ご冥福をお祈りします。

女医ママ
くまさん
女医ママ くまさん

今回は著名人の病気についての話になります。

かといって自分がこの有名人を担当してその詳細を話すという内容ではありません。

病気への共感や啓蒙のために著名人が病気を公表するのは助かりますが、プライバシーの点からはどんどん公表してというものではありませんね。

有名人の死因は公表される、されない?

有名人の死去の際には死因がOpenになる場合とならない場合となります。

個人的にはOpenにしていただくことで、何が原因だったかがわかりますし、その病気への関心の高まりから早期発見や健診の重要性への意識が高まるではないかと思います。もちろんプライバシーなので公表は十分考えてメリットもデメリットもあります。そして遺伝病や性感染症であるとその人の家族、周りの人を巻き込むことになりかねませんので、なんでもかんでもということではありません。

腎臓、透析関連の病気の有名人

腎臓や透析関連でいうと、透析をされている有名人の方は講演会の際に「この方も腎臓を悪くされていて、それでも活躍されていた」など例としてお話させてもらうこともあります。

透析では前の前の笑点の司会者の三遊亭円楽さん、高齢の方でしたらだれしもそうなんだ!と思われることでしょう。2022年に亡くなれらた渡辺徹さんは糖尿病からの末期腎不全で透析を受けていました。ちなみに透析は血液透析と腹膜透析の2種類あり、成人の多くは血液透析を選択されます。一般的な血液透析は透析病院・クリニックへ週3回通い4時間透析を受けるとなっています。

腎臓、肝臓移植を受けた有名人

腎臓移植では俳優の村野武範さんが慢性腎炎から腎不全になり、長女さんがドナーとなって生体腎移植を受けています。通常はお子さんへ両親や兄弟からの移植が多いのでお子さんから親への提供というのに驚きました。

70歳以上でも腎臓移植を受けられる病院をインターネットで探してきたんですよ。うちは子どもが1男3女なんですが、40代半ばの長女が「私の腎臓片一方あげる」って言うんですよ。「こんなじじいにやるなんて、もったいないからいらないよ」って言うと、「お父さんが元気じゃなくなるのは私たちが嫌だから」って。それでもらいました。

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20230517-OYTET50001/3/

子から親への臓器提供という点では2002年に政治家の河野太郎さんが父親の河野洋平さんの生体肝移植のドナーになったというのも当時話題になりましたね。当時は洋平さんの方が有名で、太郎さんは肝臓を提供したお子さんという認識でした。今は大臣などされていますが自分がドナーになった方が政治関係にいることで、日本で進まない臓器移植問題を考えていく先方になっていかれるといいなと思います。

移植の話になると父は、貸した金の利息が戻ってきたようなものだと言い張っています。まあ、元本を返す気はありませんが。

2009年の総選挙前に実現した臓器移植法の改正もあり、少しずつ脳死移植も増えてきました。しかし、心停止後の移植でもできる腎臓移植を待っている患者はまだたくさんいます。法改正で可能になった子供からの臓器提供もいろいろと問題に直面しています。

日本移植学会 https://www.asas.or.jp/jst/general/voice/data1.php

AYA世代のガン発症について

AYA世代とは、Adolescent and Young Adult(思春期・若年成人)の頭文字をとったもので、主に、思春期(15歳~)から30歳代までの世代を指しています。

https://ganjoho.jp/public/life_stage/aya/index.html

近年印象深いのは2017年に小林麻央さんが34歳と若くして乳がんで死亡されたニュースでした。

お子さんも小さくて、健診も受けていたのになぜ?と驚いたことを覚えています。若くても乳がんで亡くなる可能性もあるというので、20-30代で乳がん検診が増えたことでしょう。私自身も以降注意してマンモグラフィー、乳腺エコーを受けに行くようになりました。

同じ乳がんでは、元SKE48の矢方美紀さんはSKE脱退後、25歳で乳がん(ステージ3)に罹患して手術されて公表し、若い世代でのがんの啓蒙などの活動をされていますね。乳房再建や卵子凍結をしないなどいろいろ考えて決断しているのが印象的です。(https://www.tokyo-np.co.jp/article/243430

乳房再建と同時進行で卵子凍結についても説明を受けました。治療と同時に、考えなければいけないことがたくさんあって。卵子凍結は「この金額はちょっと」と諦めるような額でした。その頃は、がんの治療に全部でいくらかかるのかも分からなくて。お金をかけて卵子凍結をしても、将来もし結婚しなかったら、卵子凍結したことを本当に幸せだと感じるだろうかと考えました。抗がん剤治療によって妊娠の確率は減ったとしてもいろいろな人生のプランニングはできる。自分の性格からして絶望はしないだろうと考えて、卵子凍結はしないことに決めました。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/243430

抗がん剤により女性も男性も不妊になる可能性が高くなります。ガン治療が終わり再発が極めて少ないとなれば、妊娠が可能ですが卵巣機能低下で妊娠が望めなくなってしまいます。

担当患者さんの中にも30代で乳がんに罹患された患者さんがいました。結婚を考えていたお相手がおり、年齢などを考えて卵子の凍結についての話をして、トライすることにしたと話していました。

医学部の学生さんに話すこと

医学生さん
医学生さん

先生、もう覚えることがたくさんでどうしよう???

女医ママ
くまさん
女医ママ くまさん

病気を暗記するのは大変だけれども、家族や友人や知り合いの病気だと暗記でなくても、どんな病気か調べて知るでしょう。そうした知識は忘れない。

他には有名人の病気もニュースに出たら、チェックしておこう。

患者さんも気になるし聞かれるかもしれないし、どんな病気なのか知っておく。その積み重ねた知識の方が、教科書丸暗記より記憶に残るよ。

このブログを始めるきっかけとなった肉芽腫性乳腺炎も、自分がかかってはじめて知り、その病気の存在を知ってもらいたい、もしかして同じ病気なのかもというきっかけになればと思ったのです。→自分が患者に:肉芽腫性乳腺炎でステロイド治療が始まったから!私がブログを始める理由

病院はプライバシーを守ります

自分自身が著名人の主治医になることはほとんどありませんでしたが、救急外来で対応したり、同じ病院に入院されていて移動中に見かけたり、カルテ閲覧禁止令や緘口令が出ていたりということがありました。

担当者や若い先生は言いたくなる、話したくなるでしょう。そのような時でも「壁に耳あり障子に目あり」で口にすべきではありません。病院関係者はその患者さんのプライバシーを漏らしてはなりませんね。そういうことで有名無名を問わず、家庭内で患者さんの病気のことを話すことはありません。

ただ週刊誌などプライバシーを暴こうという媒体があるのも事実です。病気の公表は本人の意向次第と思いますのでくれぐれも人のプライバシーを明かそうとはしないでほしい。ただ読み手、書い手がいるのは事実のため、読者側の自分たちの見ない、買わないという気概も必要ですね。

有名人対応可能な病院や病室がある

ご存じだと思いますが、病院にはVIPルーム、特別室として誰もが入れるわけではない病室があります。専用エレベーターがあったり、そのフロアに入るの専用IDカードが必要であったりと様々です。一般病棟は注意をしていても誰でも入れてしまう、たまにスクラブや白衣を着た不審者が見られたりするのですが恰好だけで搔い潜る可能性もあります。

著名人の方は有名税というのでしょうか、それだけ見られるリスクがあるので専用の病院に入られた方がよいと思います。今の時代は記者さんでなくても、すぐに誰もがSNSで話題に上げる可能性があります。

昔ある病院で研修医をしていたときに、作業員さんなどが使用する古めかしい業務用エレベーターに乗り込んだときのことです。中には珍しく患者さんと3人ほどの取り巻きの方がいて、後で著名人の方が入院して移動中だったと気づきました。視線を合わせないようにして、結構気まずい時間でした。その方は偽名で入院されており、電子カルテの名前も偽名だったと思います。電子カルテは関係者しかログインできませんが、ログアウトしないままや画面が見えてしまう可能性がありますので、偽名もありですね。

女医ママ
くまさん
女医ママ くまさん

TARAKOさん、鳥山明さんと自分が小学校の頃に親しんだアニメの声優さん、漫画の原作者さんが・・・

2人とも60代で逝去され、まだまだという年代でした。惜しいことです。

漫画やアニメで気持ちが救われることがありますね!!

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